松田美緒の最新作は全曲ウーゴ・ファトルーソのプロデュース&アレンジ。Ultimate Hi Quality CDの極上の音質でリリース!

1. La selva – Esa luz 密林、その光

Ricardo Lacquan – Fernando Torrado Parra
# 「君は僕を待ってくれる密林」希望を謳う。ボレロ・ロックのアレンジ。

2. Destinos cruzados  交差する運命

H Fattoruso
#切なげに温かく、過ぎ去った恋を肯定する歌。

3. Hurry !

H Fattoruso
#1999年ウーゴの名曲。旋律が光のように揺れる、ファンタジックな曲。

4. La caricia カリシア

H Fattoruso 日本語訳 Gak Yamada, Mio Matsuda
#ロマンティックで儚げなボレロ・ロック。日本語の詩つき。

5. El viaje de la libélula トンボの旅路

H Fattoruso
#今回のための書き下ろし曲。唯一のギター曲。ウルグアイと日本のギターセッション。

6. El desperdido Ⅱ迷い飽きて

Laura Canoura – Andrés Bedó – H Fattoruso
歌手ラウラ・カノーラ作詞のユーモラスなミロンガ。

7. Cualquier cosa たわいもないもの

Juan Velich – Herminia Velich
#カルロス・ガルデルの名曲。タンゴ・ロックのアレンジ。

8. Esa tristeza その悲しみ

Eduardo Mateo
#ウルグアイの天才エドゥアルド・マテオ作の浮遊感ある曲。

9. El día que me quieras 想いのとどく日

Carlos Gardel – Alfredo Le Pera
#言わずと知れたガルデルの名曲が7拍子のフュージョンに。

10. Pal’ que se va 都会に出て行く君に

Alfredo Zitarrosa
#ウルグアイのアルフレッド・シタローサの曲。チャマリータのリズム。

11. Palo y Tamboril スティックとタンボリン

Georges Roos – Manolo Guardia
#ウルグアイ音楽の真髄が詰まったカンドンベの曲。

Hurry! 9/18シングルカット

アメリカ大陸のレジェンド × 世界を旅する歌姫

ウーゴ・ファトルーソと松田美緒


南米の伝説的ミュージシャン、ウーゴ・ファトルーソは、どんな困難な時代にあっても人々の心を鼓舞する音楽を生み出し つづけてきた。そんな稀有な音楽人ウーゴは、1943年ウルグアイ生まれの79歳。60年代に結成した「ロス・シェーカーズ」 は一世を風靡し、「南米のビートルズ」と称された。アメリカで結成したフュージョンバンド「OPA」も大ブレイク。その 後も、音楽大国ブラジルや故郷ウルグアイから魅惑の音楽を送り出しつづけ、2019年度ラテングラミーの「生涯功労賞」を 受賞。 そのウーゴが、「これまで共演した中で間違いなく世界一の歌手」と讃えて憚らないのが、日本人シンガー松田美緒。 世界中を旅しながら各地の音楽に親しみ、国境や言語の壁を軽々と飛び越えるボーダーレスな歌声を培った。その松田美緒 とウーゴ・ファトルーソと2007年に出会い、アルバム制作や南米ツアーを実現。そ して、2020年、10年のブランクを経 て、パンデミックの最中に再び共演したのが本作だ。

密林、その光


アルバム・タイトルの”La Selva” (ラ・セルヴァ)は、タイトル曲”La Selva – Esa Luz” 「密林、その光」の一節からインスパイアされた。
「今、違った時間を生きる私は / 湧きあがるものを養分に/ いろんな次元を知って/ もう後戻りはしたくない」 現在、パンデミックの中で私たちは「違った時間を生きている」。旅をしたり、友と語らって抱擁を交わしたり、歌をうたっ たり、当たり前にしていたことができない今だからこそ、創造性と親愛を養分に、この豊かな音楽の密林は生まれた。Gak Yamadaによるアートワークは、この音楽にインスパイアされたもの。アルバム全体に行き渡る宇宙の密林のイメージが、時空を超えた音楽とともに響きあう。

全世界を fuse = 混ぜる音楽


ウーゴのオリジナル曲に加え、ウルグアイ、アルゼンチンのタンゴなど、魅力あふれる曲で構成されたアルバムは、「この古典がこんな風に?」と驚くほど、ポップでファンキーな音世界になっている。ウルグアイそして南米の音楽すべてを内包 し、 さらにロックやジャズをfuseしたウーゴ・ファトルーソの音楽に、ヨーロッパ・日本・大西洋・南米をすべてfuseした 松田美緒の歌声がのる。 移動の自由もままならず、分断や亀裂や横行するいまの世界で、あらゆるものを混ぜ込んで融合す る二人の音楽が輝きを増す。

ゲストミュージシャン


ウーゴのパートナーでHA Duoを組むアルバナ・バロッカスが息のあった演奏で曲の世界観を 広げている。ウルグアイの才能ある若手ギタリストのニコラス・イバルブルと日本人ギタリストの渥美幸裕も遠隔でセッ ション(M5)。 ウーゴの長男でベーシストのフランシスコ・ファトルーソが参加し、親子で戯れるようなファンキーなアウト ローを演奏(M6)。そして、ウルグアイの打楽器音楽カンドンベのグループ Cuareim 1080 がその雄大な響きを聴かせてい る (M11)。

Utimate Hi Quality CDの際立つ音質


日本の誇る技術が詰まった、メモリーテック社のUltimate Hi Quality CD (UHQCD) でプレス。この技術により、CD再生の際に、究極の音の再現が可能になった。ハイレゾのような鮮やかな中高域、立体感のある音像で、松田美緒のヴォーカ ル、ウーゴの凝った音色のキーボード、さらにパーカッションの音などがくっきりと立ち上がる。配信では得ることのできな い音質で、CDを聴くことそのものの悦楽を十分に味わっていただくことができる。https://hqcd.jp

La Selvaに寄せて

ウーゴ・ファトルーソと歌った2008年、私はやっと本当に歌手になった気がした。ビッグバンのような強烈なエネルギーで創造するウーゴと歌いながら、私は音楽の宇宙に放り投げられる喜びを知った。録音、ツアー、たくさんの舞台で、数々の土地のリズムや色彩、音楽することを教えてもらった。
それから10年以上、私なりのルーツを掘り下げ、歌を探す旅をしながらも、折にふれて、ウーゴと一緒に歌いたいという思いが胸にあふれた。
2020年、パンデミックの最中、配信ライブのために、ウーゴに新曲をお願いすると、快く送ってくれたのが『トンボの旅路』だ。向こうの夜明け、こちらの日暮れ・・朗らかに歌いながら地球を旅するような曲に、心が溶けていくようだった。そして、また海を越えた音信が始まった。「いつかウーゴの歌ばかり歌うCDを作りたいなあ」とふわりと書いてみたら、ウーゴはそのことを真剣に考えて、次々と素敵なレパートリーを送ってくれた。こうなったらもう彼の宇宙船に乗ったつもりで、すべておまかせ。気がつけばとってもウーゴらしい音の密林にあそんでいた。

離れていても音楽ができる。新たな創造が距離を超える。人間が音楽することが、この時代を乗り越える希望となるよう願いを込めて。

松田美緒

詩と旋律、そしてMioの歌声を通じて、国と国、心と心をつなぐこのアルバムを作ることができて幸運に思います。

Hugo Fattoruso & Albana Barrocas

“Mioはこれまで私が共演した中で間違いなく最高の歌手だ”
ウーゴ・ファトルーソ
mio matsuda

松田美緒

魂の歌声で世界中の人々の心をふるわせ、国境や言語を超えた活動を続ける歌手。10 代の頃ポルトガルの歌謡ファドと出会い、リスボンに留学。世界各地を旅し、現地のリズム、歌、スピリットを吸収しながら、ボーダーレス、かつダイナミックな歌唱を培った。リオデジャネイロ録音の1st アルバム「アトランティカ」で2005 年ビクターよりデビュー。
2010 年にはウルグアイの巨匠ウーゴ・ファトルーソと4th アルバム『クレオールの花』をリリース、南米、欧州ツアーやアルバム制作を行う。2012 年より日本内外の民謡の発掘を始め、CD + Book「クレオール・ニッポンうたの記憶を旅する」(2014) を発表。忘れられていた歌に新たな息吹を与えた本作は高い反響を呼び、文藝春秋『日本を代表する女性120 人』に選ばれる。日本テレビ系列『NNN ドキュメント』でその活動を追った番組2作が放映され、2019 年にはさらにテーマを掘り下げた『おおいたのうた』『ブラジル移民の歌』を発表。2020 年、映画監督の古木洋平とクオリティ高い配信ライブシリーズ「Through the Window」を開始。創造の窓辺から世界中に歌を贈っている。

ウーゴ・ファトルーソ

1943 年ウルグアイ・モンテビデオ生まれ。全方位に渡ってラテン音楽を牽引し続ける作曲家、編曲家、ピアニスト。
64 年にロックバンドのロス・シェーカーズを結成し、南米大陸で一世を風靡する。69 年NY 移住、伝説的バンドOPA を結成。自身のルーツであるウルグアイのリズム、カンドンベとロック、ジャズ、ファンクや多彩な南米のリズムを融合させたOPA は、現在も世界中のミュージシャンに影響を与えている。80 年代はブラジルで、ミルトン・ナシメントやシコ・ブアルキ、ジャヴァンなど主要なアーティストのアレンジャー、プレイヤーとして、ブラジル音楽を支える存在として活躍。90 年代に、息子のフランシスコそして弟の故・オズヴァルドとトリオ・ファトルーソを結成。2001 年からは日本人パーカッショニストのヤヒロ・トモヒロと長年DOS ORIENTALES として毎年の来日を果たし、松田美緒とも2 枚のアルバムを共作、南米ツアーを行った。現在、ウルグアイでアルバナ・バロッカスとのHA duoで精力的にツアーを行なっている。

アルバナ・バロッカス

ウルグアイ生まれ、トルコのセファルディ(イベリア半島のユダヤ人)、ブラジル先住民、シリアそして日本のルーツを持つ、キュートで凛々しい新進気鋭のパーカッショニスト。ウーゴ・ファトルーソとHA DUOで活躍中。幼い頃からピアノ、ドラムス、パーカッションを学び、ブラジルの格闘技カポエラをきっかけにアフロブラジリアンパーカッションを学ぶ。自身のプロジェクトINDIVIDRUMでは、ドラム、パーカッション、ヴォイス、電子楽器を駆使して、ドラム&ベース、ブレイクビートから環境音楽まで幅広い創作を行い、過去6年間に5作のアルバムを発表。ウーゴ・ファトルーソとHA DUO、QUINTETO BARRIO SUR(ウーゴ+カンドンベのグループ)として計5作品を発表、2作品がグラフィティ賞受賞、南米、ヨーロッパ、日本でツアーを重ねる。日本語を勉強中。